眠り姫と総長様 II


そうさせたのは、私の所為。


みーくんとの"あれ"があるまで、二人は仲良かったから……


私が帰って来た時には、更に状況が悪化していた。


「未衣が汚れたのはお前の所為だ!」


ビクッ


きーくんの低く怒気を含んだ声に、思わず身体が反応する。


「………」


きーくんと繋がってる右手が、痛い。


「お前が篠原未衣を不安定にさせた。」


「…………」



湊達と連絡を取らなくなってから、関西に行ってた時以外は毎日来る二人。


そして毎日、みーくんときーくんは言い争いをしている。


そして険悪ムードを終わらすのが


「はいはーい。そこまで。
希壱、未衣が怖がってるの分かんねえのか。あ"?」



冷たい笑みを浮かべながら、私ときーくんを離す壱くん。



「「ちっ……」」


「さ、希壱帰るよ。」


「まだ未衣と……」


「お前が雅さんと今後喧嘩しないって誓うなら、もう少し居てやっても良いけど?」


「ちっ……」


そこは誓ってくれないらしい。