「なんで未衣はそんなに男と会ってるんだよ。
お前、どうせまた知ってんだろ。」
「いや…今回はマジで知らねぇ。
ただ……」
「ただ?」
「未衣が……お嬢が最近、内密に動いているのだけは知ってる。
組長も、俺も、何をしているのか内容までは誰も知らねぇ。」
本当に、未衣は謎だ。
一番身近にいるコイツでさえ、知らないなんて。
「じゃあ俺、仕事あるし帰るわ。
未衣とそのまま別れるとかしたらお前ら殺すから。」
なんて恐ろしい捨てゼリフを吐いて倉庫を出て行った隆斗。
殆ど謎に包まれたままだけど、取り敢えず未衣が浮気してない事は分かった。
「未衣……」
その日から、隆斗も未衣も連絡が取れなくなった。