眠り姫と総長様 II


「はぁ……」


男8人。


全員して頭を抱えため息を吐くという謎な光景。



そんな時


ガチャ


ノックなしに開いた扉。


入って来たのは、


「おいてめぇら。
未衣に何しやがった。」


4時間遅刻したのに謝らず、何故か怒っている隆斗だった。



空いているソファに踏ん反り返って座る遅刻魔。



「未衣に何したって…ケンカ?」


疑問付きで答えた湊。


これが喧嘩なら、こいつらが喧嘩すんの初めてだな。



「あ"ぁ?なに喧嘩してんだよ。
未衣は今日、久しぶりにお前らに会えるって朝から早起きしてオシャレして倉庫行ったんだぞ!?

なのに早く帰ってきたと思ったら、機嫌悪いし泣きそうだし……

何やってんだテメェら。」




「「…………」」



そういや、こいつも未衣中心に世界が回ってるんだった。



完全に俺らが悪役だし……



「そんなん、俺が聞きてぇよ。」



湊の悲痛な叫びが、部屋に響いた。