眠り姫と総長様 II


土曜日


午前10時に忍達、同盟を組んでる族が龍神の倉庫に揃った。


情報参謀の大翔に例の写真を見せて調べてもらっても


「……これだけから調べるのはいくら何でも無理。」



ダメだった。


「……にしても、姫ちゃん浮気し過ぎじゃね?
毎日違う男と会ってるじゃん。」


大翔の言う通り、あれから毎日50通くらいメールが届く。


それは全て、未衣が男と居る写真。

しかも全員違う男。


明らかに隠し撮りされている未衣は、多分ここ2ヶ月前からの写真だ。



よく見ると分かるのが、同じ日に2人以上の男と会ってる事。



さすがにこれだけ送られてくると、合成と考えられなくなる。


つまり、未衣が本当に浮気をしている……と。



「俺たちを裏切らないって言ってたくせに、裏切ってるんじゃねぇか!
あいつ、もし自分が裏切ったら殺しても良いって俺に言ってたよな!?」



この場に居ない未衣を責める夏輝。


「……少し黙れ。
目撃情報は出てない。
送られてくるのは写真だけ。

あいつは…そんな事しない。」


未衣と男が腕を組んで歩いてる写真を見ても、ホテルに入っていく写真を見ても、デートしている写真を見ても

……(多分)キスしている写真を見ても


それでも未衣を信じている湊。



見ているコッチが痛々しい。


最近、さらに眠れていないのを俺たちは知っている。