「ねぇ。二人ともさぁ」
「「は、はいぃっ!」」
海がついに口を開く。それはそれは冷たい声で。
「煩いんだけど。分かってる?未衣ちゃんが飽きちゃってるじゃん。
寝かかってるじゃん。未衣ちゃんの安眠妨害しないでくれる?」
「「………」」
海は未衣にだけ過保護だ。
きっと妹みたいな存在なんだろう。
未衣の安眠の為に俺たちは正座をさせられ、1時間みっちり説教された。
ってか、よくよく考えると二人はいつ寝たんだ?
さっきまで言い争ってたくせに。
ちゃっかり膝枕されて湊は寝てるし。
未衣も頭撫でながらそのままの体勢で寝てるし……。
なんだこのバカップル。
仲直りしたのか?
いつのまに?早くね?


