「だから今は、病院に行くのが先だ。」
「……わかった……」
どちらからとなく、自然に絡める手。
外に出て止まっている車に乗り込んだ。
「総合病院まで。」
「りょーかい。」
いつもより少しスピードを出して、病院へと向かった。
着くまでの間、一言も喋ることはなく
ただ湊に頭を預けていた。
とても穏やかな時間だった。
「おら着いたぞ。」
口の悪い仁さんに言われ、病院に着いたのだと気づく。
「仁さんありがとー。」
「おぅ。俺は駐車場で待ってるからな。
終わったら来い。」
車を降りて、湊と手を繋ぎ直し病院に入る。
午後8時の事だった。


