眠り姫と総長様 II


いっちゃん勇者ー。


「いいから手を離せ。
天然人たらし。」


「手を離しやがれマイペース。」


「もはや名前で呼ばれない感じ?
俺傷つくー。」


なんていっちゃんがふざけて言えば


「「じゃあ傷ついてろ。」」


綺麗にハモった。


「未衣、慰めて?俺傷ついた。」


「なにすればいいの?」


「そうだねー、ほっぺにキスしてくれれば治る。」


「いいよー。」



あ、忘れちゃダメだよ?


いっちゃん、これでも篠原組に並ぶトップの組長さんだから。

プライベートはこんなんだけど。


「未衣待て。
なに普通にキスしようとしている。」


「おい未衣。
てめぇ彼氏の前で堂々と浮気なんていい度胸してやがるな。」



せっかくいっちゃんにチューしようとしていたのを止められた。


「ぶー。ケチ。」