湊が力を弱めた隙にみーくんがあたしを抱き上げ救出。


「……あれ、未衣が居ない。」


その瞬間、まだ寝ぼけ気味の湊はあたしが自分の中に居ない事に気付いたのか
ガバッと起きた。


それを見て呆れ顔のみーくんといっちゃん。


「湊おはよー。」


声を掛けると


「未衣はよ。
……雅さんと親父居たんですか。」


あたしとみーくん達で違う声色を出して喋った。


心底嫌そうな顔をしてみーくんといっちゃんを見る湊。



「未衣とお前が何時まで経っても来ねぇから迎えに来たら、二人して爆睡してるから起こしたんだよ。
感謝しろや。」


「……そうですか。
ありがとうございます。

そういう事なので、未衣を離してくれませんか?
未衣は俺のなんで。」


「離せと言われて離すバカぎ何処にいる。
それに、未衣はお前のではない。」


「それ、悪役が言うセリフですよ?
未衣は誰がなんと言おうと俺のなんで。」



……あれ。可笑しいな。


みーくんと湊の間に火花が散って見える。