「……衣。
……衣起きろ。」


揺さぶられる身体に、意識が浮上する。


「未衣起きろ。」


「……ん?あれ?みーくん?」



あくびを一つして声のした方を見ると、みーくんといっちゃんが居た。


起き上がろうとすると


「きゃっ!」


湊の腕が身体に巻き付いていてバランスを崩し再び胸にダイブ。


湊の匂いに包まれてまた眠くなる。


「未衣寝ちゃダメだ。もう夜だぞ?
湊も起きろ。」


「はぁーい……」


眠いなぁー。


私の身体を離さず器用に寝ている湊の頭を


ーーバチーンッ!


「未衣を離しやがれ。」


みーくんが思いっきり叩いて


「ってぇ!だれだゴラァ!?」


不機嫌大魔王様が起きる。