「ほんと?」


「俺は嘘つかない。」


「みなと…あのね?」


「なんだ?」


「嫌な…予感がするの。
だから、龍神も気をつけて。」


「……あぁ。」


それだけをハッキリ言って


「おやすみ……」


未衣は意識を手放した。


よっぽど眠かったのか、すぐに規則正しい寝息が聞こえる。


寝転がれる位の長いソファに未衣を運び、一緒に未衣と横になる。


気持ちよさそうに寝ている未衣の整いすぎた顔を見つめる。


長い睫毛に透き通った鼻、ピンクのプルプルの唇に白く傷のない肌。

力を入れたら折れてしまいそうな程細い手脚。
華奢な身体つきなのに男を倒す程の実力を持つ未衣。

完璧な未衣は、それでいて儚い。


誰よりも近くに居る筈なのに、誰も未衣の本心は分からずどこか遠い。