「俺は愛してる。」
しがみつく未衣の頭をポンポン撫でると
「ん……」
気持ちよさそうに目を細めていた。
「あんな一言だけで本当に倉庫に来なくなるから、また消えたのかと思った。」
「ごめんね?
あの時はちょうど山崎と食事する日で、その事はあたしとみーくんと隆斗としーくんしか知らなかったから。
情報を漏らすわけにはいかなかったの。」
「しーくん?誰だそれ。」
「みーくんの側近で、あたしの小さい頃からのお世話役の秦。」
あぁ、秦さんだからしーくんか。
「そうか……」
「1週間ずっと資料集めして忙しかったから連絡も出来なくてゴメンね?」
「あぁ、大丈夫だ。」
忙しかったのは本当みたいで、未衣の大きな瞳の下に隈が出来ている。


