でも、 「あのクズ……」 男にしては少し高い声と共に シュッと何か棒が、俺の横を通り過ぎた。 「……ぇ……」 ちょ、怖いんですけど。 ゴンっと鈍い音を立てて、カランと何かが落ちた。 後ろを向けば、湊の後ろで頭から血を流したナイフを持った男と……鉄パイプ。 鉄パイプが来た方向を見れば、 湊に劣らない殺気を身に纏った……いや、湊以上だ。 この子は俺たちなんかよりもずっと強い。 「姫……ちゃん?」 若干震えた俺の声は聞こえなかったらしい。