「もう来ちゃったのかよ」
残念そうな男の声。
大丈夫。大丈夫。
湊が助けに来た。もう怖くない。
落ち着けあたし。
「スゥー、はぁー。よし!」
やっぱりスゴイ。
湊が助けに来てくれただけで、乱れていた呼吸はすぐに直った。
「あ、良かった眠り姫様。落ち着いたんだね。
んじゃ、あいつらんとこ行くか」
「手離して!」
「えー、だって逃げ出すじゃん」
「逃げないもん!」
湊の気配があるだけで、あたしは強くなれる。
「しょうがないなー。じゃあ、取り敢えず前歩いてね?」
「………」
この人、総長なのにゆるくない?
まぁ、そっちの方が有難いけど……


