眠り姫と総長様 II


未衣side



「ん……」


あれ?ここどこ?


確か知らない男に担がれて……寝ちゃったんだ。



壁がコンクリートで窓は無く、冷たく薄暗い部屋。


ベッドに寝かされていたらしく、幸いにも手足は縛られてない。


自由はきくらしい。



ガチャ


「あ、眠り姫様起きたー?」


「……だれ?」



知らない男が入ってきて、思わず身を硬くする。



治ったと思っていた男性恐怖症は、まだ治ってなかったらしい。

湊が居ると怖くないってだけか……


湊が居なくて、知らない男と密室で二人きり。


怖くて仕方ない。


指先が震えているのがわかる。