眠り姫と総長様 II


「姫ちゃん怖くないの!?」


黙ってたひーくんがまた煩くなる。


「だって湊達が守ってくれるもん」


「なんだその自信!?姫ちゃんスゴイな!」


「そうかなー?」


「怖くなったらいつでも俺っちの胸に飛びこんでーーーグエッ」


「?」


湊に首を絞められてるひーくん。


「湊、ひーくん死んじゃうよ?」


「逝っちまえ」


「ギャァーー湊ギブ!マジで死ぬ!」


「ちっ……」


渋々ひーくんの首を離した湊。


「あっ、未衣。」


思い出した、といった感じで声を出した湊。


目配せをして、意図を読み取った皆は
ソファに座るあたしの前で
片膝を立て、右腕を胸に当て、頭を下げる。


それはまるで、童話に出てくる姫と王子
様。