「姫ちゃん怖くないの!?」
黙ってたひーくんがまた煩くなる。
「だって湊達が守ってくれるもん」
「なんだその自信!?姫ちゃんスゴイな!」
「そうかなー?」
「怖くなったらいつでも俺っちの胸に飛びこんでーーーグエッ」
「?」
湊に首を絞められてるひーくん。
「湊、ひーくん死んじゃうよ?」
「逝っちまえ」
「ギャァーー湊ギブ!マジで死ぬ!」
「ちっ……」
渋々ひーくんの首を離した湊。
「あっ、未衣。」
思い出した、といった感じで声を出した湊。
目配せをして、意図を読み取った皆は
ソファに座るあたしの前で
片膝を立て、右腕を胸に当て、頭を下げる。
それはまるで、童話に出てくる姫と王子
様。


