* 「なぁなぁ、ミサキー」 「…………」 「ミサキちゃ~ん?」 「……ちゃんづけせんといて、きしょいわ」 「やー、つめたー!」 たっちゃんがわざとらしく涙をぬぐう仕草をする。 それを無表情に見つめながら、あたしは砂肝を噛んだ。 「なに怒ってんねん、ミサキー」 「せやから怒ってへんて」 「ほんまに~?」 「しつっこいな! 黙って食べぇや! 冷めても知らんで!」 たっちゃんは「はーい」と唇を尖らせて、豚バラ串を頬張った。