突然の再会に驚き、唖然としていると。

隣に仁科さんは座った。




「仁科さん…何で……」

「僕も驚いているよ。
美音ちゃんこそ、どうしてここに?」

「暇だから……」

「なるほど。
僕も暇だから来てみたんだ。
まさか美音ちゃんがいるとは思わなかったけどね?」




クスッとイタズラっ子みたいな笑みを浮かべる仁科さん。

ドキドキした。

この人は天然なのだろうか?

自分がイケメンだってこと、わかっていない…絶対!





だからこんなにも、

あたしをドキドキさせるんだ……。






「そういえば、再会したんですよねあたしたち」

「そうなると思うけど」

「肉じゃが、作っても良いですか……?」




恐る恐る聞いてみた。

断られるの承知で。



だってあたしは、仁科さんにとって“他人”でしかない。

“他人”であるあたしが、仁科さんの家にお邪魔するだけではなく肉じゃがまでつくるだなんて、厚かましいにもほどがある。

だからあたしは、自信がない。