放課後

とりあえず美雨ちゃんを迎えに行く



俺が一年の教室に顔を出すと
騒ぎ出す教室











「きゃー!片倉先輩よっ!」


「かっこいいー!」


「美雨ちゃんずるーいっ」


「あんなイケメンが彼氏とか自慢だわー!」











とまぁ聞こえてますよって感じだけど

聞いてないふり


面倒だしね


顔だけで判断してくるの嫌いだから











「あ!翠先輩」





「美雨ちゃん帰ろ」





「はいっ」











ここら辺はその辺の顔だけ女子とは違うから気に入る点ではある



まぁ、意外と少し押せ押せで強引だけど











「先輩っ!制服デートしましょ♪」





「ん?いいよ」











今の美雨ちゃんの言葉が重なるのは

夏恋の声





"翠くん!制服デート憧れなの!しよー♪"





懐かしいな



あれは丁度3年前かな?

この時期だったのを覚えてる



その日の制服デートではファーストフード店で喋ったりして、初めてプリクラってのを撮った



楽しかったなぁ…








俺が思い出に浸っていると心配そうな美雨ちゃんの顔











「先輩??
どこにします?」





「あ〜…公園でもいいけど」











美雨ちゃんの行きたいとこが分からないから
とりあえず無難なとこにしておく











「うーん…うち来ませんか?」





「え?」











予想外の展開だ



家に行くつもりは全くなかったのだけれども