「…いや俺は、慶太に譲ったし。」
可笑しそうに生徒会を譲ったときの話を聞かせてくれる。
光輝が笑うたびに、腕や肩がぶつかって、どうもそこに意識がいってしまう。
……前まで、こんな距離なんでもなかったのに。
『そ、うなんだ。私も、誰かに譲るつもりなんだよね。』
「あれ、女子の推薦杏奈だったんだ?」
『え、うん。やらないけど。』
明日、正式に断りを入れようと思います。
「へぇ。なんだ。杏奈とだったら俺、やっても良かったのに。」
何気ないその言葉に、どくんと胸が高鳴った。
って、なに高鳴ってんだよ。光輝なんかに!!
速い鼓動を感じながらも、私は冷静に返す。
『はは、どうせサボれるからとかでしょ。』
「せいかーい!!やっぱバレるか。」
こんな適当な言葉なんだから。



