好きになんてなるわけねーだろ!!!



『いや…同情って。』

「するの?」


逃がしてくれなさそうな先輩に俺は黙る。


『まぁ。少し。』

「えー、しちゃうんだ。」


聞いときながら適当な答えにまたむっとする。


みんなと一緒にはならないけど、助けてもくれない。

自分は関係ないと一歩置く先輩が読めなかった。


着替え終わった俺はサッカーボールを拭こうと雑巾を取った。


すると先輩も「あ、そっか」なんて言って雑巾を持つ。


「まじめだねー」

『ボールは拭きますよ。言われなくても。』


だって俺は、


「サッカーが好きだから?」


心をのぞいたみたいに言う先輩に『はい。』と答えた。


そこからはただただ無言でボールを拭き続ける。


この人いつ帰るんだろ。


と思っていてもいつまでもいて、ついに。


「こーうき!!」


杏奈が来てしまった。