好きになんてなるわけねーだろ!!!



「んだよその目!あ?何とか言えよ!」


そう言いながらキャプテンの方を見る。


「なぁ!もう1発殴ってもいい?」

「しらねーよ。自分で決めろよそんなん。」


面倒くさそうに頭を掻くキャプテン。

そして横で窓の外を眺めるエース。


もうむかついてむかついて、1年生の初期のように思っていたことを全部ぶちまけてやろうかと思った。

そんなふうにできたら、どんだけ気分がいいことか。

そう考えるとなんだか可笑しくなってきて、自嘲するような笑みを溢す。


「なにがおかしいんだよ!」


めざとくそれに気づいた先輩はもう2発ほど俺を殴って呟く。


「なんでお前なんかが、メンバー入りしてんだよ。」


その言葉は、多分他の人には聞こえないくらいの声で。

その証拠に、みんなそれまでと変わらない様子で。

俺は驚いて顔を上げた。


『え、先輩?』


先輩は泣いていた。

それで全部わかった。


最後の試合。俺が入ったのか。

で、先輩が、落ちたんだ。


俺の呼び掛けには無言のにらみで返されて、そのまま部室を出ていく。

それに他の3年生、多分今の先輩が入っていないならこの人も入ってない、と思える人たちが声をかける。


「…ボール、拭いとけよ。」

「おい、みんな!カラオケ行こうぜ!1.2年も!」