優しい永沢さんの声に、喉がつまる。
「何かあったんだろーけど。てかまぁ、大体の想像はつくけど。」
そう言って、私の顔を覗き込むから、私は慌てて顔を隠した。
『……最近、何でか突然泣きたくなるんです。理由はわかんないし。でもなんかむかつくし、悲しいし、辛くて。』
私は自分の膝に顔を沈めた。
「うーん、俺からするとね。楠木が馬鹿なのもいけないと思うし、あいつが馬鹿なのもいけないと思うな。」
『ば、ばか!?』
私が顔を上げると、優しいけどいたずらっ子みたいな笑顔の永沢さん。
「はぁ。あのときはいい感じだったのにな。どこで崩れてこうなったのか。
とりあえず、楠木を辛くさせたのは腹立つな。あとでしめに行こ。」
あいつ?あのとき?
『あの、いろいろつかめないんですけど…?』
「ううん、楠木は知らなくていいこと」



