体育館の中でやっているのは、バスケだろうか。 ダンダンとボールを打つ音が聞こえるなかで、私はズズッと鼻をすする。 私は何がしたいんだろう。 なんで、こんなに苦しいんだろう。 全部分からない。 分からないけど、苦しい。 辛い。助けてほしい。 『……っ、誰か、助けてよ……』 そのとき、体育館裏のドアからボールが飛び出した。 …やば、ばれる!!! 咄嗟の判断で背を向けて、ばれないように体を縮ませる。 ザッザッ…という足音に心臓が跳び跳ねた。