「…ごめん!裕くん!!今日も待たせちゃった!!って、お兄ちゃん?まだいたの?」
裕太に謝る口調と、俺に対する口調が違いすぎる我らが妹。
お兄ちゃん、少し複雑です。
『杏奈待ってんだよ。ほれ、いってら!』
さっさと行かせようと言うと、裕太と幸は仲良く揃って挨拶。
「「いってきーー!!」」
だんだんと小さくなるその背中を見つめていると、裕太が不意に振り返った。
「光輝ーー!!今日杏奈、中身がないみたいでぼーーっとしてたから、待ってたら、遅刻するかも!!」
そう言って、再び幸と歩き出したヤツを俺は間抜け顔で見届ける。
『て、そういうことは早く言えよ!!!』
俺は、杏奈の家を見上げてから、少し考え、1人で学校へ向かうことにした。
杏奈の母さんは、学校をサボらせることはしないだろうし。
………昨日の今日で、俺が顔を出すのも、なんかあれだしな。
こっから先は、見守るのが一番でしょ。



