忘れないよ。

本当に好きになったんだ。

暗闇の中彷徨っていた俺に、光をくれた。

全てを諦めていた俺に、生きることの強さや前を向くことの強さを教えてくれた。

沢山の言葉をくれた。

そんな美生への、時間を重ねるごとに増していった想いは、美生が現れた理由を聞いて、更に膨れ上がった。



美生はいつも真っ直ぐで、澄んでいて……ずっと、この手を伸ばしたかった。

手を伸ばして想いを伝えたかったけれど、きっと、美生が望むのはそんな言葉じゃない。



「美生。俺を救う為に、この時代に来てくれてありがとう」

「……っ」

「俺……美生に出会えてほんとによかった」