あぁ、そうだ、芹沢。芹沢栞菜(セリサワ カンナ)だ。
「……看板って……」
「文化祭……お化け屋敷に決まったんだ。看板は大きいのと小さいの2つあって……私と綾瀬君は小さい方を担当になったの」
遠慮がちに話す芹沢に、眉をひそめる。
「……それ、いつから?」
「え……?」
「準備。いつからすんの?」
芹沢は長い髪を耳にかけながら黒板を横目に、消え入りそうな声で今日の放課後から、と口にした。
なんでコイツはっきり喋んねえんだ、と思いつつ、芹沢が男と喋ってるのをあまり見たことがないような気がして、変に納得した。
明るいヤツならまだしも、俺みたいに周りからシャットアウトしてるヤツに話しかけるなんて、相当勇気いることだよなぁ……と、逆に不憫に思えてくる。
「……場所は?」
「えっと……中庭、です」
「……わかった」
「……看板って……」
「文化祭……お化け屋敷に決まったんだ。看板は大きいのと小さいの2つあって……私と綾瀬君は小さい方を担当になったの」
遠慮がちに話す芹沢に、眉をひそめる。
「……それ、いつから?」
「え……?」
「準備。いつからすんの?」
芹沢は長い髪を耳にかけながら黒板を横目に、消え入りそうな声で今日の放課後から、と口にした。
なんでコイツはっきり喋んねえんだ、と思いつつ、芹沢が男と喋ってるのをあまり見たことがないような気がして、変に納得した。
明るいヤツならまだしも、俺みたいに周りからシャットアウトしてるヤツに話しかけるなんて、相当勇気いることだよなぁ……と、逆に不憫に思えてくる。
「……場所は?」
「えっと……中庭、です」
「……わかった」



