巡逢~茜色の約束~

それからと言うもの、俺達は1年後に控えるリトルチーム加入に心踊らせ、夢を語り合った。



俺は、プロで活躍する選手のようなプレーがしたい。

ソイツは、関東の名門、龍堂学院に入って、甲子園という夢舞台で活躍したい。



幼い、だけど本気だった夢。

俺達はただ、それを信じていた。



長かった1年が過ぎ、俺達2人は、晴れてリトルチームの一員になった。

2つ上の6年生が普段より大きく見えて、初めはビビりまくってたっけな。



監督が適正を見て、俺はセカンドに、ソイツはレフトになった。

守備的にはセカンドの方が華、って感じだけど、バッティングはソイツの方が遥かによくて、絶対越えてやるんだって、ずっと背中を見据えてたよ。