「えー。そんなつもりなかってんけどなぁ」
今は、あの頃とは違うと思うんだ。
この場所に、俺はきっと馴染んでる。
いつもより派手な髪や化粧をして友達とはしゃいでる女子や、クラスTシャツを着て必死に自分のクラスの出し物の宣伝をしてる男子と俺は、何ら変わりない。
「……結構わかりやすいぞ、お前」
「えっ、嘘やん」
「まじ」
死にたいって気持ちが消えたわけじゃない。
生きる意味を見つけられたわけでもない。
だけど、こんな風に少しずつ見えてる景色が変わり始めたのは、前向きに考えられるようになったのは、間違いなく。
間違いなく、アイツの──美生の存在があったからだ。
今は、あの頃とは違うと思うんだ。
この場所に、俺はきっと馴染んでる。
いつもより派手な髪や化粧をして友達とはしゃいでる女子や、クラスTシャツを着て必死に自分のクラスの出し物の宣伝をしてる男子と俺は、何ら変わりない。
「……結構わかりやすいぞ、お前」
「えっ、嘘やん」
「まじ」
死にたいって気持ちが消えたわけじゃない。
生きる意味を見つけられたわけでもない。
だけど、こんな風に少しずつ見えてる景色が変わり始めたのは、前向きに考えられるようになったのは、間違いなく。
間違いなく、アイツの──美生の存在があったからだ。



