――ピピ、ピピピ、ピピピピ…
「あぁ、っもう!うるさいよ!」
私は及川 花奈。
朝から目覚し時計に怒ってる、わりと普通な女の子。
今年から桜木高校の1年生で、今日は入学式。
まだ寝ていたいけど入学式早々遅刻は嫌だから、しぶしぶ起きることに。
髪のセットも、いつもよりも気合を入れて…
両サイドを編み込んで、高い位置で1つにまとめる。あまり慣れていない手つきだけど、おそらく編み込むのは今日だけ。
多分、面倒くさくなって明日からはポニーテールになるかな。
新しい制服も着て、私の頭の中はこれからの高校生活でいっぱい。
そして、なんといっても一番は、彼氏を作ること。
私はまだ一度も彼氏ができたことがなくて、恋愛経験はゼロ。
好きな人は…いた。いたけど、今は好きじゃない。どこにいるのか分からない。
翔…?
翔も今日から高校生だよね。どこの高校?会えたらいいなぁ…
だって、まだ私たちはもう3年もあってないんだよ。
月日が流れるのは早くて、あっという間に中学生が終ったけど、私は一日も翔の事を忘れた日なんてないんだよ。
翔は、もう私の事忘れてる?
もう二度と会えない事は分かってる。だから、私の初恋は儚く滅びた。

