それから数日、毎日翔と話した。思い出を、たくさん作るために。
小学生だった私に出来たことは、翔に忘れないでほしいから、思い出を作ることだった。
…そして、とうとう卒業式を迎えた。
校長先生の長い話、6年間過ごしてきた校舎ともお別れだけど、翔ともお別れ。
……実は私も、親の仕事の都合で他県の学校へ入学する。だから、この方が良かったのかもしれない。
私たちは、どの道別れる運命だったんだ。
今までお世話になったお家、そして…翔とお別れして、車へと乗り込んだ。
親は新しい家が楽しみみたいだけど、私は今のままの家が良かった。
たくさんの思い出が詰まったお家、さようなら……。
―――またいつか、キミと出会えることを願って。
さようなら、翔…。

