そう思ったとき、

「おい、てめーら、なにしてんだよ!」


この声は…

クラスメイトの田辺修也(たなべしゅうや)君。

顔がかっこよくて、人気者なんだ。

そんな人がどうして…?



「は?関係ないでしょ」


「るっせぇ。なにしてるかって聞いてんだよっ!日本語わかんねぇのか?」


「花の水がきたなくなってたからかえるよういっただけよ。何が悪いのよ。」


「これが言っただけか。ならオレもいってやるよ」


田辺君は私の方に歩いてくる。

何かされる、!と首をすくめた時バサッと何かが頭にかかる。


え?と田辺君を見上げると


「オレので悪いな。上着。
 寒いだろ。きろよ。」


そう言いながら花瓶に水を入れる田辺君。

嬉しいけど、これじゃ田辺君が寒いよ。


「あ、ありがとう。でも、やめて。
 私は大丈夫だから。」



そう言う私に田辺君は


「大丈夫じゃねーだろ。」


と一言言い、奈美恵ちゃんの正面に立つ。