奇跡の歌姫【下】






"…うわー、愛歌ちゃんが言ってた奇跡ってこれか。予想の斜め上いった。"



"ね、奇跡でしょ?"



"うん、紛れも無いよ。久しぶり、和樹。"



"蛍とも愛歌とももっと話したいんだけど、そろそろ時間みたいだ。なーんか意識がはっきりしない。成仏するのかな、俺。"



その言葉に涙が溢れた。



"蛍、さっきも言ったけど、お前には本当に感謝しかない。できればこれからも俺の代わりに愛歌を頼む。"



お兄ちゃんのその言葉に、けーちゃんがしっかりと頷いた。