奇跡の歌姫【下】





決勝の会場から一変、辺りは何もないただの広い空間だった。


そこに、私は佇んでいた。


目の前には私の記憶に焼きついて離れない、大好きなお兄ちゃんの姿。


私は、その姿に向かって駆け寄り、抱き着いた。




"背も高くなったな。"


"お兄ちゃん…?"




その言葉しか出なかった。