「…初デートだね。」



呟いてから、後悔した。


恥ずかしすぎて。



「さらっとそういうこと言うなよ!…毎日一緒に帰ってるから、それで何か満足してた。」


「私も。輝が毎日あそこまで送ってくれるから満足。」



けいちゃんに会った後、毎日通っている声楽の教室がたまたま輝の最寄駅だったことから、学校の帰りに毎日輝がそこまで送ってくれた。