嫌い嫌いも、好きのうち!


 どうしよう、と思いながら翔の家の前をうろうろするけど、それでなにかが解決するわけもなく、ただただ時間が過ぎていくばかりだ。


 顔を合わせたら、まずなにを言おう。


 というか、どんな顔してチョコ渡せばいいの……!?


 告白の言葉ばかりを気にしていたから、そういうことはすっかり頭から抜け落ちていた。


 ここまで来て、急にパニックになる。


 なんかこれ、一回帰って出直した方がいい気がする……!


 そのうち、不審者がうろついてるって、通報されちゃいそうだしね。


 そう思ってドアに背を向けた、その時だった。


「優依(ゆい)。お前、さっきからなにやってんの」


 背後でドアが開く音。


 そして、その直後には、呆れたような訝しむような声色で久しぶりにあたしの名前を呼ぶ、好きな人の声が聞こえた。