美術室のドアがカタカタと申し訳なさそうに開く。小さな音だったが、突然の異音に思わずそちらの方を見てしまった時、ドアよりも申し訳なさそうな顔をした女の子と目が合った。 「上村、さん?」 「……平坂くん?」 小さな声で返事をした彼女は静寂の切れ間を縫い直すように歩きながら近づいた。 「すごいね。自主的に描きに来るなんて」 「そんな。間に合わなさそうだったからだよ」 小さく笑うと、同級生とは思えない、彼女の大人びた顔が綻んだ。