「あ、葵ちゃん」



学校の近くまで来ると後ろから紗和くんに声をかけられた。



「おはよう。どうかした?」

「これ、紺から渡されたんだよ」



紗和くんが取り出したのは深い青色の生徒手帳。



「紺から?」



私は紗和くんから受け取る。



「これ…私のだ……」