何も考えずに走って、家に着いた。






「た…だいま」

「おかえり。どうした?」





瑠威さんが優しくて、泣きそうになる。





「……瑠威さん……私……」

「元の家に戻るのが辛いの?」

「え……なんで……」





紺とあった事を話そうと思ったら、私のことを知ってる瑠威さん。






「桃里が、俺に言ってたから」






言うなって言ったのに……。もう、バラしてる。





「大丈夫。紺には言ってないから」

「うん…ありがとう」






瑠威さんに会ったことでラクになった。あ……紺のこと。いつも、人に頼ってばかりだから、今回は自分で解決しようかな。


……帰ってきたらちゃんと話そう。