俺22歳、アイツ3歳2ヶ月

今こうして優と向き合って、分かった事。



俺を殴った親父は今の俺の心境と一緒だったのかもしれない。

興味よりもその先を見てしまう。


そんな親心だったのだと。



そして、毎日決まったように仕事に行って帰って来る。

機械の様な、何の楽しみも無いような生活に見えていたそれは


彼にとっては一番の楽しみだったのかもしれない。


家族とのたわいのない生活が・・・何よりもすべてだったのかもしれない。



俺が嫌いだったこの名前


親父がつけたこの名前



春嬉


5月の爽やかな風が吹くその時、生まれてきた俺をとても喜んだと聞いたことがある。



春が嬉しいと書いて



春嬉。



少し自分の名前への思いが変わった。