駅のすぐそばにあるカフェに入った私達はそれぞれ注文を済ませ、私は一息つくようにお冷を一口飲んだ。
「凌哉の学校はいつから期末?」
隣にいる凌哉くんにピタリとくっつき、顔を近づけて聞く妃華ちゃん。
向かい合わせの4人掛けテーブルに凌哉くんと妃華ちゃんは隣に同士に座り、何故か私は2人の向いに1人で座っている…
これじゃあ、いちゃつく2人を間近に見なくちゃいけない…こんな展開はどこか予想していたけど目の当たりにするとやっぱり傷つくなぁ。
「来週から。だよな沙世?」
「あ、うん…ちょうど一週間だよね」
凌哉くんが私に会話を振ってくれてイライラが少しおさまる。
「うちの学校と一緒だ~テスト嫌だよね…」
「そんなこと言ってお前頭いいじゃん」
「そんなことないよ~。ま、英語と数学は得意かなぁ♪」
妃華ちゃん頭いいんだ…!そういえば塾通ってるんだったよね?
しかも得意科目は英語と数学!!?私はどっちも苦手だし不得意…
妃華ちゃんルックスもいいし頭もいいなんて…負けてるな私…
「妃華の行ってる学校は、私立で大学までのエスカレーター式なんだよ」
内心傷ついていた私に凌哉くんはまた話しかけてきた。
「そ、そうなんだ…すごいね!」
私とは住む世界が違う…
「そんなことないよ~普通普通っ」
ニコッと笑う妃華ちゃんにつられて私も笑って見せた。
この間の横浜の公園で偶然会ったときのあの怖い顔や雰囲気は…今の妃華ちゃんには感じられない。あれは気のせいだったのかな…
凌哉くんと楽しそうに話す妃華ちゃんを見て、私はそんなことを考えていた。
2人は本当に仲が良くてしばらくして運ばれてきた飲み物や料理を分け合って食べたりして、まるで恋人同士みたいだった。
凌哉くんは私を気遣うように頻繁に私に話しかけてくれたりしたけど、妃華ちゃんが会話に入ってきて私と凌哉くんとの会話が長く続くことはなかった。かと言って3人でわいわい話す雰囲気もなく、ただ時間だけが過ぎていった…
昼食後。一息入れたあと私達はそれぞれテスト勉強を始める。
といっても…勉強をしているのは私だけで、凌哉くんと妃華ちゃんはそれぞれスマホをいじっている。
2人共頭いいからって勉強しない気だよね…ってゆうか、いつもテスト勉強なんてしないんじゃない?
いいですね頭いい人は…
「沙世」
「へ…?」
開いている教科書を眺めながら、そんなことを考えていたら凌哉くんに呼ばれ慌てる私。
「な、なに?」
「わかんないとことかある?教えてやろうか?」
「…ううん今のところはないよ…」
あー私のバカ!わかんないところなんていっぱいあるのに妃華ちゃんの手前「教えて」って言えないよ…
「本当か…?小テストのあの点数だとわかんないとこだらけなんじゃねえの?」
疑いの目で私をじっと見つめる凌哉くん。
するどい…
「ほ、本当にないよ!とりあえず今解いてる計算最後までやってみるよ。わかんなかったら教えて」
本当は今解いてる計算の問題の式を見た時点で頭に?マークが並んでいたのに、変なカッコつけをしてしまった。
本当に私ってバカ…
「…ふーん…じゃあ飲み物のおかわり持ってきてやるから、それまでにその問題解けなかったら教えてやるよ」
「えっ」
凌哉くんは私の空になったグラスを見たあと、席から立ち上がって言った。
「いいよ!お冷や飲むしっ…」
「いいから待ってろ」
「…じゃあ待って!私が行くから」
「いいって言ってるだろ」
立ち上がった凌哉くんは、私の席の方に来て私の頭をポンと撫でた。そして優しく微笑むと、空になった私のグラスを持ってドリンクバーへ向かった。
凌哉くんの優しさに触れてドキドキする…
ちょっとした事なのに、すごく大きなものに感じるよ…
「ラブラブだねぇ…」
「凌哉の学校はいつから期末?」
隣にいる凌哉くんにピタリとくっつき、顔を近づけて聞く妃華ちゃん。
向かい合わせの4人掛けテーブルに凌哉くんと妃華ちゃんは隣に同士に座り、何故か私は2人の向いに1人で座っている…
これじゃあ、いちゃつく2人を間近に見なくちゃいけない…こんな展開はどこか予想していたけど目の当たりにするとやっぱり傷つくなぁ。
「来週から。だよな沙世?」
「あ、うん…ちょうど一週間だよね」
凌哉くんが私に会話を振ってくれてイライラが少しおさまる。
「うちの学校と一緒だ~テスト嫌だよね…」
「そんなこと言ってお前頭いいじゃん」
「そんなことないよ~。ま、英語と数学は得意かなぁ♪」
妃華ちゃん頭いいんだ…!そういえば塾通ってるんだったよね?
しかも得意科目は英語と数学!!?私はどっちも苦手だし不得意…
妃華ちゃんルックスもいいし頭もいいなんて…負けてるな私…
「妃華の行ってる学校は、私立で大学までのエスカレーター式なんだよ」
内心傷ついていた私に凌哉くんはまた話しかけてきた。
「そ、そうなんだ…すごいね!」
私とは住む世界が違う…
「そんなことないよ~普通普通っ」
ニコッと笑う妃華ちゃんにつられて私も笑って見せた。
この間の横浜の公園で偶然会ったときのあの怖い顔や雰囲気は…今の妃華ちゃんには感じられない。あれは気のせいだったのかな…
凌哉くんと楽しそうに話す妃華ちゃんを見て、私はそんなことを考えていた。
2人は本当に仲が良くてしばらくして運ばれてきた飲み物や料理を分け合って食べたりして、まるで恋人同士みたいだった。
凌哉くんは私を気遣うように頻繁に私に話しかけてくれたりしたけど、妃華ちゃんが会話に入ってきて私と凌哉くんとの会話が長く続くことはなかった。かと言って3人でわいわい話す雰囲気もなく、ただ時間だけが過ぎていった…
昼食後。一息入れたあと私達はそれぞれテスト勉強を始める。
といっても…勉強をしているのは私だけで、凌哉くんと妃華ちゃんはそれぞれスマホをいじっている。
2人共頭いいからって勉強しない気だよね…ってゆうか、いつもテスト勉強なんてしないんじゃない?
いいですね頭いい人は…
「沙世」
「へ…?」
開いている教科書を眺めながら、そんなことを考えていたら凌哉くんに呼ばれ慌てる私。
「な、なに?」
「わかんないとことかある?教えてやろうか?」
「…ううん今のところはないよ…」
あー私のバカ!わかんないところなんていっぱいあるのに妃華ちゃんの手前「教えて」って言えないよ…
「本当か…?小テストのあの点数だとわかんないとこだらけなんじゃねえの?」
疑いの目で私をじっと見つめる凌哉くん。
するどい…
「ほ、本当にないよ!とりあえず今解いてる計算最後までやってみるよ。わかんなかったら教えて」
本当は今解いてる計算の問題の式を見た時点で頭に?マークが並んでいたのに、変なカッコつけをしてしまった。
本当に私ってバカ…
「…ふーん…じゃあ飲み物のおかわり持ってきてやるから、それまでにその問題解けなかったら教えてやるよ」
「えっ」
凌哉くんは私の空になったグラスを見たあと、席から立ち上がって言った。
「いいよ!お冷や飲むしっ…」
「いいから待ってろ」
「…じゃあ待って!私が行くから」
「いいって言ってるだろ」
立ち上がった凌哉くんは、私の席の方に来て私の頭をポンと撫でた。そして優しく微笑むと、空になった私のグラスを持ってドリンクバーへ向かった。
凌哉くんの優しさに触れてドキドキする…
ちょっとした事なのに、すごく大きなものに感じるよ…
「ラブラブだねぇ…」



