寝てるし…しかも爆睡…
部屋の中に入ると、テレビの映像はゲームのスタート画面で止まっている。どうやらゲームの途中で寝てしまったらしい…
「ほら洋平!洋平起きなさいっ!」
「………あ?」
洋平の体を揺すると、洋平はゆっくりと目を覚ます。
「なんだ…姉ちゃんか……」
「こんな時間に寝たら夜寝れられなくなるでしょ。ご飯出来たから食べちゃいなさい」
「…うん。凌哉兄ちゃんは?」
「まだ寝てるよ…あ、隆也くんも起きた?おはよう」
私と洋平の声で目を覚ましたのか、隆也くんはむくっと起き上がり目をこすっていた。
「おはよう…」
「ご飯出来たよ!お兄ちゃんまだ寝てるから、悪いけどこの部屋で食べてね。今持ってくるから部屋を少し片付けてよ」
「はーい」
隆也くんと洋平はあくびをしながら返事をした。私はキッチンへ行ってトレーに二人分の夕食を乗せて、また隆也くんの部屋に行った。
「おかわりいるならキッチンに来てね」
「はーい!」と返事をしてくれたのは隆也くんだけで、洋平は「いっただきまーす」と行ってハンバーグを食べ始めていた。
私はまたキッチンに戻り小さめのお鍋に水を入れてコンロの火をかけ、野菜を少し刻み一人前程の量の雑炊を作った。
出来上がった雑炊をミニの土鍋に移し、とりあえずキッチンのテーブルに置く。そして尾神くんの寝ているソファーに近づき、内側に回って床に膝ついて座った。
尾神くんは体を横に向いて寝ていて、かけている毛布は口元の辺りを隠すようにしていた。
よく寝てるな…
起こすのはちょっとかわいそうだけど、ちゃんとご飯食べて薬飲んでもらわないとね…
「尾神くん…ご飯出来たよ」
やや控えめに声をかけると、尾神くんはパチッと目を覚ます。目線が同じ位置にいる私を、尾神くんはしばらくじっと見つめてきた。
「え、えっと…ご飯が…出来ました…」
「…」
わざとらしくニコッと笑って見せても、尾神くんはただじっと私を見つめたまま。私は尾神くんから目をそらすことが出来ず、段々と恥ずかしくなってくる。
寝ぼけてるのかな…それともからかってる?
一応病人だし熱だってあるし、さすがにそこまで気は回らないよね?
グイッ
「あっ……!」
毛布から尾神くんの手が伸びてきて、私の肩に手を回して自分の方に引き寄せて来た。
このパターンは遠足の時と同じ…!
このままキスされる…
尾神くんの行動が読めているのに、拒みたいのに体がどこか尾神くんを受け入れている。
私…尾神くんとキスしてもいいって思ってるの…?
「姉ちゃん!ご飯おかわり~」
尾神くんとキスする寸前、洋平と隆也くんがリビングの部屋に入ってきた。
「ぐっ…」
「は、はーーーい!」
私はとっさに尾神くんを突き飛ばし、逃げるようにキッチンに向かう。
「い、今ご飯よそるからね!」
不自然に口を動かして洋平と隆也くんが持っている茶碗を受け取り、それぞれにご飯を盛る。
「あ、凌哉兄ちゃん起きたんだ!」
「具合はどう?」
ご飯の入った茶碗を私から受け取ると、洋平と隆也くんはソファーからダルそうに起き上がる尾神くんに近寄る。
「まあまあだな。風邪うつるといけねえから部屋行ってろ」
「はーい」
弟達は小走りでリビングを出ていき、階段をかけ上がって行った。
尾神くんは立ち上がると着ているシャツの中に手を入れてお腹をかきながら、キッチンにいる私に近づいて来た。
「お…はよう、具合はどう?」
「…まあまあ」
弟達に言っていた事と同じ答えが返ってきた。口調もなんだか素っ気ないし機嫌悪いのかな…
「腹減った…」
「雑炊出来てるよ!食べるでしょ?」
「ああ…その前にトイレ…」
「うん」
尾神くんはトイレへ行っている間、私は飲み物の用意と持ってきたフルーツをカット。
部屋の中に入ると、テレビの映像はゲームのスタート画面で止まっている。どうやらゲームの途中で寝てしまったらしい…
「ほら洋平!洋平起きなさいっ!」
「………あ?」
洋平の体を揺すると、洋平はゆっくりと目を覚ます。
「なんだ…姉ちゃんか……」
「こんな時間に寝たら夜寝れられなくなるでしょ。ご飯出来たから食べちゃいなさい」
「…うん。凌哉兄ちゃんは?」
「まだ寝てるよ…あ、隆也くんも起きた?おはよう」
私と洋平の声で目を覚ましたのか、隆也くんはむくっと起き上がり目をこすっていた。
「おはよう…」
「ご飯出来たよ!お兄ちゃんまだ寝てるから、悪いけどこの部屋で食べてね。今持ってくるから部屋を少し片付けてよ」
「はーい」
隆也くんと洋平はあくびをしながら返事をした。私はキッチンへ行ってトレーに二人分の夕食を乗せて、また隆也くんの部屋に行った。
「おかわりいるならキッチンに来てね」
「はーい!」と返事をしてくれたのは隆也くんだけで、洋平は「いっただきまーす」と行ってハンバーグを食べ始めていた。
私はまたキッチンに戻り小さめのお鍋に水を入れてコンロの火をかけ、野菜を少し刻み一人前程の量の雑炊を作った。
出来上がった雑炊をミニの土鍋に移し、とりあえずキッチンのテーブルに置く。そして尾神くんの寝ているソファーに近づき、内側に回って床に膝ついて座った。
尾神くんは体を横に向いて寝ていて、かけている毛布は口元の辺りを隠すようにしていた。
よく寝てるな…
起こすのはちょっとかわいそうだけど、ちゃんとご飯食べて薬飲んでもらわないとね…
「尾神くん…ご飯出来たよ」
やや控えめに声をかけると、尾神くんはパチッと目を覚ます。目線が同じ位置にいる私を、尾神くんはしばらくじっと見つめてきた。
「え、えっと…ご飯が…出来ました…」
「…」
わざとらしくニコッと笑って見せても、尾神くんはただじっと私を見つめたまま。私は尾神くんから目をそらすことが出来ず、段々と恥ずかしくなってくる。
寝ぼけてるのかな…それともからかってる?
一応病人だし熱だってあるし、さすがにそこまで気は回らないよね?
グイッ
「あっ……!」
毛布から尾神くんの手が伸びてきて、私の肩に手を回して自分の方に引き寄せて来た。
このパターンは遠足の時と同じ…!
このままキスされる…
尾神くんの行動が読めているのに、拒みたいのに体がどこか尾神くんを受け入れている。
私…尾神くんとキスしてもいいって思ってるの…?
「姉ちゃん!ご飯おかわり~」
尾神くんとキスする寸前、洋平と隆也くんがリビングの部屋に入ってきた。
「ぐっ…」
「は、はーーーい!」
私はとっさに尾神くんを突き飛ばし、逃げるようにキッチンに向かう。
「い、今ご飯よそるからね!」
不自然に口を動かして洋平と隆也くんが持っている茶碗を受け取り、それぞれにご飯を盛る。
「あ、凌哉兄ちゃん起きたんだ!」
「具合はどう?」
ご飯の入った茶碗を私から受け取ると、洋平と隆也くんはソファーからダルそうに起き上がる尾神くんに近寄る。
「まあまあだな。風邪うつるといけねえから部屋行ってろ」
「はーい」
弟達は小走りでリビングを出ていき、階段をかけ上がって行った。
尾神くんは立ち上がると着ているシャツの中に手を入れてお腹をかきながら、キッチンにいる私に近づいて来た。
「お…はよう、具合はどう?」
「…まあまあ」
弟達に言っていた事と同じ答えが返ってきた。口調もなんだか素っ気ないし機嫌悪いのかな…
「腹減った…」
「雑炊出来てるよ!食べるでしょ?」
「ああ…その前にトイレ…」
「うん」
尾神くんはトイレへ行っている間、私は飲み物の用意と持ってきたフルーツをカット。



