色恋 〜Colorful Loves〜

「……なんかごめんな、優花」



隆也が申し訳なさそうに謝ってくる。



「もう、諦めようかな……」



隆也がため息をついて俯いたので、私はふるふると首を横に振った。



「いや、まだまだ!」


「いいって、無理すんなよ」


「無理じゃないよ。私もだんだんクリームソーダ飲みたくなってきた」


「マジで?」


「なんかこのままだと悔しいもん」



隆也があははっと笑った。



「お前、ほんと負けず嫌いだよな」



そんな一言で、隆也は私のことを分かってくれている、と嬉しくなった。



そうだ……私たちは、初めて会ったときから、すごく気が合って。


お互いの考えていることが、言葉に出さなくても分かり合えて。



最初は居心地のいい友達どうしだったんだけど、いつの間にか二人で会う時間が増えて行って、気がついたら付き合いだしていた。