色恋 〜Colorful Loves〜

隆也はものすごく真剣な顔で、私の目をじっと覗きこんでいる。




「………ちょっと、なに? 私の顔、なんかついてる?」



「………あのさ」




隆也が低く呟いた。




「明日、優花も仕事休みだよな?」



「え? うん………」



「じゃあさ………喫茶店でも行かない?」



「え?」



「クリームソーダ、飲みに」




なんだかふざけてるみたいなセリフ。


でも、やっぱり隆也は真面目な顔をしている。




「………うん、いいけど」



「マジ!?」




隆也の顔がぱっと明るく輝いた。




「やった!」




あんまり嬉しそうなので、おかしくて、私はぷっと噴き出した。




「なにそれ、そんなにクリームソーダ飲みたいの?」



「うん、飲みたい飲みたい」