色恋 〜Colorful Loves〜

気がついたら、私は今まで思っていたことを、不満を、すべて隆也にぶつけていた。



隆也は真剣な顔で、ただ黙って聞いてくれていた。




「………うん、分かった。

俺が悪かったよ。確かに、仕事を言い訳にして、優花に甘えて、手抜きしてたな。

これからは絶対、ちゃんとする」



「うん………」



「優花にばっかり大変な思いさせて、ごめんな」



「………ありがと」




微笑んで頷くと、隆也も笑った。




「隆也も、私に言いたいことあるでしょ?

全部聞かせて?」




隆也は「うーん」と考え込むように窓の外へ目を向けてから、ゆっくりと私に向き直った。




「言いたいこと、3つだけある」



「うん」



「まずは、帰ってきたとき、おかえりって言ってほしい」




心当たりが大いにあったので、私は「もちろん!」と言ってこくこくと頷いた。