色恋 〜Colorful Loves〜

唐突にそんなことを言われて、戸惑ってしまう。


思わず黙り込んでしまうと、隆也が再び口を開いた。




「………優花ってさ、負けず嫌いだし、弱音も吐かないし、なんでも我慢しちゃうじゃん。

でも、思ってること顔に出るタイプだし。

だから、お前がなんか色々ためこんでるの、わかってる」




………なんだ。


全部見透かされてるじゃん。



恥ずかしくなって、私は俯いた。




「俺もさぁ、忙しさにかまけて、優花が色々考えてんの分かってたのに何も訊かなかったから、ダメだよな」




いつになく殊勝な態度で呟く隆也。


私はスプーンでアイスをすくい、口に運んだ。



ひんやりと優しい甘さが、私を素直にさせる。