色恋 〜Colorful Loves〜

やばい、私の心臓、壊れそう。



昔、隆也がいつも「素直じゃねえなぁ」と囁いて、頭をくしゃくしゃしてくれていたのを思い出してしまった。



そのときの甘い声と優しい仕草が大好きだったんだよね、私。



青春時代の思い出に浸っていると。



「………あのさぁ、優花」



隆也が急に真面目な顔になった。


私は首を傾げて、続きの言葉を待つ。



「俺ら、最近ちょっと、アレだったじゃん?」


「うん……」



隆也が言いたいことは、すぐに分かった。


同じように思ってたんだな、と知って、なんとも言えない気分になる。



「お前さ、思ってること、言ってくれよ」


「え……?」


「俺に対する不満でも何でも、思ってること、俺に教えてくんねえ?」