いつだって、ヒーロー。



「湊〜」


「ん?」


リビングに行くと、朝ご飯の食パンを頬張る湊。
食欲旺盛だなあ。


「今年の夏祭りどうしよっか」


「あ〜…。今年は…ちょっと」


「ええ!湊行けないの⁉︎あ、部活があるのか…」


中学に続いてバスケ部に入ったから、きっと忙しいよね。
夏祭りはお盆休みだけど、バスケ部ってなるとどうなのかな。


「いや、部活じゃねえけど…」


「え!待って!もしかして…」


お姉ちゃんわかっちゃったよ⁉︎
部活じゃないんだよね?


湊…湊…


「好きな人っ?」


お母さんに聞こえちゃ恥ずかしいよね。

湊に耳打ちをするとすぐに顔を赤らめる。


「正解だ!」


「ば…ちげーよ!」


嘘だ!
絶対正解だよ!


「湊も恋か〜!!」


「いやっ…おい、泉っ…!」


ガバッと口を湊の大きな手で覆われる。


く…苦しいっ…!


「んーーーーっ!」


だけど、湊の行動の理由はすぐわかった。


「湊、恋してるの?」


「お、お母さん…」


うわ…私最悪だ!
私の声を聞いてキッチンからわざわざやって来たお母さん。

子どもみたいに目をキラキラさせてる。


「え〜どんな子?お母さんも知りたい」


「え、いや、別に恋してねえし…」


湊……ごめんっ!!

聞かれないように耳打ちしたのに、ついうっかり…!


「もう高校生だものね。そんなに成長したのね〜。ほら、お金あげるからアイスでも2人で買ってきなさい」


お母さんからお金を受け取った湊の顔は真っ青だった。