「いらっしゃいま……え、マジか」
すごく素直な反応の浜野くん。
そう、ここは私のクラスの出店。
そりゃビックリだよね。
だって私だってビックリだもんっ!
「あ〜…えっと…何にしようかな?」
つーちゃんにお昼交代するまで我慢!って言われたから来た。
そういえば…青くんって朝に来たよね?
2回目なのに来てくれたんだ…。
「じゃ、じゃあ浜野くん、このスナック菓子とジュースちょうだい!」
「え〜っと、あ、うん、待って」
「…お前マジでキモい。店員のくせに口角上げんな」
浜野くんの表情を見て一言。
「……お菓子売らねーぞ?」
「350円っす」
「よくできました」
勝ち誇ったかのように青くんの手からお金を取る。
そういえば、いつもこうだった。
青くんが何かを言えば、浜野くんにバカにされて。それに乗せられたように青くんが言い返す。
結局は青くんが負けちゃってた。
何も変わってない。
…って、待って!
「み、宮城くん…それ私が買うお菓子…」
「ん?そうだけど?」
「お金…返すね…!」
背負ってるリュックから財布を出そうとすると、私の腕を掴んだ。
「俺お金よりありがとうってのが欲しいんだけど」
サラッと言って笑うあなたに、少しだけドキッとしてしまった。
「あ…ありがと…」
「ん」
やっぱり青くんは優しい。
うん、私の知ってる青くんはちゃんと優しい。

