わざとらしく首をかしげて、はぐらかす。
新しくお菓子の袋を開けて、またボリボリと食べ始めた。
「サンキューな」
聞いてないフリ、下手くそだな。
いいよな、お前しか聞いてなかったから。
「田渕、どーすんだ?」
「そりゃ…ちゃんと言わねえと。それもそうなんだけど…さ、それより…」
立ち上がってタンスの上の写真たてに触れる。
まだ、伏せておくから。
この気持ちが届くまで、このままにしておくから。
「会いてえな…いず…」
急に会いたくなるんだ。
学校に行けば会えるけど、今すぐ会いたいんだ。
爽太に見せてた笑顔を俺にも見せてほしい。

