「早く行きなよ、待ってるよ?」 「おう。行ってくる」 スタスタと私の横を通り過ぎて階段をおりていく。 踊り場に着くともう一度私たちの方を向いた。 「行ってきます」 窓から見える月が、少しだけ宮城くんの顔を照らす。 見えるんだ。 宮城くんのとびきりの笑顔が。 今から田渕さんに会えるっていう嬉しさを隠し切れていないような。 それでも、私たちに向けられたものじゃなくても、なんでだろう。 胸がドキッて鳴っちゃうの…。 それと同時に寂しくなってしまうのはどうしてかな…?